ZEN CLUB

豊かな暮らしを創るコミュニティ・ペーパー

Number.505

自宅のIoT機器がサーバー攻撃の対象になっているのって本当ですか?

住宅のギモン解消 専門家

山本和輝

――個人情報の漏えいや企業のサーバーがダウンする“サイバー攻撃”が一般家庭まで迫っているって本当でしょうか?

そうですね。最近では、サイバー攻撃の対象が、企業や官公庁のサーバーだけでなく、一般家庭のIoT機器にまで拡がっています。ご自宅にあるデバイスを思い浮かべてみてください。旦那さんがスマートフォンとPCを、そして奥様がスマートフォンやタブレットを使ってはいませんか。お子様にもスマートフォンを持たせているのであれば、すでに5台ものIoT機器がご自宅に存在している状態となります。

さらに、据え置きのゲーム機やモバイルゲーム、テレビやビデオデッキもインターネットにつながっています。このようにざっと見渡しただけで、少なくとも10台ほどのIoT機器が一般的なご家庭のネットワーク上に存在しています。IoT機器は急速に進化を続け、どんどん便利になっています。すでに〝スマートホーム〟や〝スマート家電〟という言葉もポピュラーになり、自宅に帰る前にスマホからエアコンの電源をオンにすることや、お子さんがひとりで学校から帰ってきたら、職場にいる親御さんのスマートフォンにアラートが表示されるなんてことも可能になっています。

また、これらのようにわかりやすくインターネットにつながっている機器だけでなく、白物家電やインフラ、自動車の中にもIoT機器は存在します。近年、〝スマートメーター〟がついている住宅が増えています。〝スマートメーター〟は、電力会社のHPにアクセスすることで自宅の電気使用量がグラフでわかるというもの。このことからも自宅と電力会社がインターネットで接続しているからこそ可能なシステムであることがわかります。

ちなみに現時点において、国内で購入可能なIoT機器は約300種あるといわれています。ロボット掃除機や音楽データがダウンロードできるオーディオ機器、ラジオもインターネットを経由しています。TVやリモコン類、話題のスマートスピーカーやスマート電源、体重計や体温計など、計測値の記録、分析ができる機器はすべてIoT機器の範疇に入るといっても過言ではありません。オリンピックイヤーである2020年には、これらの家庭用のIoTデバイスが世界で250億台を突破するとの予想もあります。

IoTの普及により利便性が向上する一方で、犯罪者にとっても同様に便利な世界になっていることも意識しなくてはなりません。サイバー攻撃の観測を行っているNICTの発表によれば、その数は2016年から2017年にかけて急激に上昇。この事実から、IoT機器の普及とサイバー攻撃の被害拡大に密接な関係があることがわかります。(次号へ続く)