ZEN CLUB

2021年03月号 Number.527

ふるさとの逸品を訪ねて

第3回 福島県郡山市の米

福島県の米づくり名人がつくる無農薬・無化学肥料の米
漢方でこだわりの米づくり。

日中は気温が高く、夜は低いという寒暖差の大きい気候が、おいしい米づくりに適しているといわれる日本有数の米どころ、福島県。今回は、そんな福島県郡山市で環境に強く関心を持ち、独自で確立した「漢方未来栽培農法」にこだわった、米づくり名人の古川勝幸さんを訪ねました。

漢方で豊かな土壌をつくる

古川勝幸さんは、漢方薬の「煎じかす」や「生薬」を肥料や害虫防除剤に使って、無農薬・無化学肥料で環境に負荷をかけない安心・安全な米づくりをしています。自分自身が農薬アレルギーに苦しんだ経験と漢方薬との出会いから、人に害のない漢方なら米づくりにも害はないのではと考えました。「人も植物も同じ」という視点に立ち、人を治療するように植物にも応用してみようと試行錯誤を重ねて、独自の「漢方未来栽培農法」を確立しました。

その農法は漢方を使用して病害虫を退治するのではなく、土壌微生物を増殖し、作物を育てるのに適したバランスの良い豊かな土壌をつくります。そして、この土壌で育つ作物は、作物そのものが自然治癒力を活性化することで、病害虫を寄せつけない防除効果を発揮します。

米づくり名人の古川勝幸さん
5000点を超えるお米が出品される国内外最大のお米のコンクール「米・食味分析鑑定コンクール」において、2004年から5年連続で金賞受賞という快挙を成し遂げ、2009年にはダイヤモンド褒章を受章。日本で8名しかいない「名稲会(めいとうかい)」※の会員入りを果たしました。
※名稲会/「米・食味分析鑑定コンクール」で連続5回以上の入賞と総合 部門で3回以上の金賞の栄誉に輝いた生産者が生涯使用出来る名称。

豊かな土壌がおいしい米を育む

古川さんのつくる米の品種である「コシヒカリ」は粘りと弾力があり、つや・香りに優れ、冷めてもおいしいのが特長です。「漢方未来栽培農法」の漢方を使った豊かな土壌が「コシヒカリ」の特長をなおいっそう育み、さらに独自のやさしく、しっかりした甘みを持つ〝おいしさバランス〟を生み出します。

また、米粒は微妙な大きさの違いが大きな味の差を生むそうですが、この農法でつくられた米粒は、大きさがそろっているので炊きむらがなくなります。口に含んだときの歯ざわり、舌ざわりが均一で、粒なのにとろけるようななめらかな食感に驚きます。

「これからも、おいしいと喜んでもらえる米づくりにこだわり、環境にも良いこの農法を広め、後進の育成にも尽力していきたいです」と古川さん。

「漢方未来栽培農法」で豊かに育った稲穂。
農家の仲間、遠方からの米問屋、消費者の応援がうれしい稲刈り。
稲刈りをしながら、その田んぼの米でおにぎりを食べる。最高の昼ごはんです。

有限会社ふるかわ農園