人、街、暮らしの物語 010
ZENホールディングス ものづくりSTORY
教安寺新本堂建立工事(神奈川県川崎市)

現代の技で伝統を守る。
神奈川県川崎市の中心市街地にたたずむ教安寺。 経文の描かれた螺鈿襖や江戸時代の梵鐘、鐘楼山門を擁する名刹で 私たち池田建設は、本堂の建替え事業に携わることとなった。
お施主様の最大の念願は、 火災や地震に強い鉄筋コンクリートを用いながら 由緒ある寺にふさわしい本堂をよみがえらせること。 今の法制度では、このような商業地域(防火地域)での、 伝統的な木造本堂の建替えは、不可能に近いためだった。
木を使うことを前提に建てられてきた寺社建築を 今の素材と技術で再現するには、これまでの建替えとは別の工夫を要する。 仏の心にかなう本堂を実現するための配慮は、 屋根の反り、各寸法の比率、細部の意匠にまで及んだ。 中でも軒先に連なるたるき垂木は、美しさとコストを両立させるため プレキャストコンクリート製※の部材を、一本一本手作業で据え付けた。
2020年、足掛け3年にわたる工事を終えた教安寺の境内に 優雅でありながら力強い姿の本堂が再び姿を現した。 それは、伝統を守るための私たちの新しい試みが実った瞬間でもあった。
これからの寺社建築に必要な技術の獲得にも積極的に取り組んでいます。

半世紀余りにわたる世界文化遺産の薬師寺伽藍復興をはじめ、数多くの寺社の再建・修復に携わってきた池田建設。立地も規模もさまざまな現場の中でも、防火地域での建替え事業では、コンクリートや鉄骨等燃えない建材の使用は避けられません。かつての工匠の技に学びつつ、お寺や神社にふさわしいたたずまいを実現するプロセスは、一つひとつが新たな挑戦。これからの寺社建築のために、新たな工法にも積極的に取り組んでいます。
今回の教安寺本堂再建事業は、先代住職からの発願で、引き継がれた現住職が進められたもの。また、担当された設計士・望月敬生先生(望月敬生建築設計室)にとってはこの仕事が最後の作品となり、実施設計と工事監理は現代表のご子息に託されました。さまざまな人々の想いが込められた事業に参画し、無事完工に至ったことも、私たちにとっては忘れがたい思い出です。




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