「研究と創造の精神」と「モノづくりの大切さ」を伝える
トヨタ産業技術記念館
Toyota Commemorative Museum of Industry and Technology
トヨタグループ発祥の地で、日本の近代化を支えた繊維機械と現代を開拓し続ける自動車の製造技術を通じて、「研究と創造の精神」と「モノづくりの大切さ」を次の世代に伝えていきます。

繊維機械から自動車へ
トヨタ生産方式の原点となる
G型自動織機の組立ラインの展示
トヨタ産業技術記念館は、豊田佐吉が生涯を通して研究・発明してきた繊維機械の変遷を辿る繊維機械館と、佐吉の長男・豊田喜一郎がはじめた自動車の製造技術が進化する過程を展示した自動車館の2つに分かれています。
繊維機械館で展示している「G型自動織機の組立ライン」は、組立工程にチェーンコンベアを敷設し、月産1,000台の量産を実現した当時の様子を再現しています。必要な部品を決まった場所に配置し、流れ作業で組み付けをする組立ラインは、生産技術の確立と品質の確保を両立し、トヨタ生産方式の原点となりました。

組立の自動化・省力化を進めた各年代を代表するロボット展示
溶接箇所を増やして強度を高める増打ち溶接は、1960年代までは手動溶接が主流でした。1970年代に油圧駆動のロボットを導入し、1980年代には高性能で複雑な動きをする電動式ロボットが開発され、組立の自動化・省力化が進みました。

世界19カ国で特許を取得した「夢の織機」
豊田佐吉が発明した環状織機は、横糸が左右に行き来する一般的な織機と違い、回転運動というより小さな動力で布を筒状に織り上げていく「夢の織機」として、世界19カ国で特許を取得しました。横糸を通す道具(シャトル)が回っています。

職人の手作業から始まった自動車の試作づくり
今でこそプレス機であっという間にできるボデーも、トヨタ初の乗用車の試作車である、A1型試作乗用車のボデーづくりでは、手叩き板金で作られていました。

開館30周年を記念した全4回シリーズの企画展!
開館30周年を記念した全4回シリーズの企画展を実施中。2025年3月2日(日)まで行われている第3回の企画展では、テーマとなっている「Fun To Drive」を体感できるさまざまな展示が楽しめます。
「移動を快適にする技術を〜おもてなしのクルマづくり〜」を開催予定。

館長の大洞さん
小学生から社会人、シニアに至る幅広い年代の方々に来館していただき、当館のさまざまな展示を通して、資源が少ない日本の産業を支えるモノづくりの大切さや面白さを広く理解していただければと思います。

DATA
- 愛知県名古屋市西区則武新町4-1-35
- 開館時間/9:30~17:00(最終受付 16:30まで)
- 休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始
- 入場料/大人 1,000円(65歳以上は600円)
大学生 500円
中高生 300円
小学生 200円 - https://www.tcmit.org/