人間関係を円滑に進めるために欠かせないコミュニケーション力。特に言葉の使い方については、上手に伝わるポイントを知っていれば、さまざまな場面で役立ちます!
世代間ギャップを感じた時に使う言葉

仕事に限らずプライベートでも、さまざまな年代の方と人間関係を構築しなければなりません。しかし、なかなか上手くいかない。
その理由の一つが「世代間ギャップ」です。たとえば体調が悪い時、集いに欠席する連絡をする際、ベテラン世代では「電話での連絡が常識」と思っている人が多いでしょう。一方、若い世代ではSNSやメールの方が慣れています。それらを理解せずに自分の価値観を押し付けると、軋轢が生じる可能性もあります。
先ずは「自分の価値観を疑ってみる」「相手が育ってきた背景に思いを馳せる」という視点を持つと、客観的かつ冷静な判断ができ、適切な言葉が見つかります。
良い例・悪い例
「欠席の連絡は、電話でするのが常識。 そんなことも分からないのか?」
自分の常識を、相手に押し付ける言葉に他なりません。反発を覚える人もいるでしょう。
また「そんなことも分からないのか?」というのは、相手の人格を否定するだけでなく、発言者の品位も疑われる言葉。戒めたいものです。
「今回は許すけれど、欠席の連絡は 電話でしなさい」
理解を示しているようにも見えますが、メール等での連絡がなぜ芳しくないのか理由が明確でないため、繰り返す可能性があります。
また「今回は許すけれど」というのは、上から目線。世代間ギャップを埋めるどころか、広げる危険な言葉になりかねません。
「S N Sやメールでは事情が 伝わりにくいから、欠席をする場合は 早めに電話を入れて欲しい」
SNSやメールは便利ですが、誰もが慣れているとは限りません。本人はきちんと連絡をしていたつもりでも相手が気づかなかったり、短文では事情を理解するのが難しかったりもします。
「~欲しい」というお願いの一文が加われば相手もそうしようと努め、問題は解消されるでしょう。

監修:臼井由妃
著述家・講演家・起業コンサルタント。「マネーの虎」への出演をはじめメディアへの出演も多数。コミュニケーションや話し方をテーマにした著書も豊富で、宅地取引士や行政書士などの資格も保有。