ZEN CLUB

2025年 02 月号 Number. 574

日々の生活にお役立ち「暮らしの糧」衣食住やライフイベントなど、日常にまつわるハウツーや豆知識などを発信いたします

今月のテーマ
意外と知らないことだらけ!?
冠婚葬祭のマナー 〜「結婚式の参列」編〜

割れないご祝儀金額と中央から記載するご祝儀袋

頻繁に経験するイベントではないため、いざ結婚式に参列となった場合に手順や一般ルールが分からないという経験はありませんか?

おそらく大半の人が最初に気にするのは「ご祝儀の相場」ではないでしょうか。まず知っておきたいのが、金額にタブーがあるという点。偶数金額(例:4万円、6万円など)は『割れる』という意味を連想させることから、避けるのが一般的と言われます。

しかしながら2万円の「2」はペアのイメージも強いため、最近では問題ないと考えられる風潮に。金額としては、親族を除く場合は3万円が平均値と言われており、一つの目安にすると良いでしょう。

お金の用意はできたけど、それを包むご祝儀袋の書き方も意外と分からないもの。表書きには「寿」または「御祝」と記し、こちらの名前は必ずフルネーム。本来は左側に寄せて書くものでしたが、今では中央に書くことがスタンダードになっています。

もし2〜3人の連名で贈る場合には、目上の人(年上)を基準に左に並べていきますが、ここで注意が1点。複数だからと、一番右側から並べるのはNGで、目上の人を『表書きの真下』に据えるのがマナーです。4人以上などで全員が入りきらない場合には、代表者の名前を中央に記し、その左に「他一同」と記載。残りの人の氏名は別紙に書いて、袋の中に入れるのが一般的とされます。

さて、書き方は分かったけど、書く物はどうでしょうか。改まった行事ですので毛筆が基本となり、その理由は「墨の濃さ、力強い筆太」が喜びを表すからだそうです。どうしても毛筆が苦手な場合は、市販の毛筆ペンで書いてみてください。

外包み(連名の場合)
中包みには住所・氏名・金額を記載

新郎新婦よりも控えめにフォーマルの中で小さな個性を

いよいよ参列当日となり、一番頭を悩ませるのが「服装」でしょう。まず注意しておきたいのが色目について。あくまで新郎新婦が主役という観点から純白は避け、喪服の色を連想させる黒一色も避けるのがマナー。

胸元や背中が大きく空いた服や超ミニのドレスなど、肌の露出が多い服も御法度で、殺生を意味する動物素材(ヘビ皮、ワニ皮など)や動物柄の靴、バッグ、ネクタイなども避けるのが妥当です。

男性客のスタンダードな服装は、オールマイティに使えるブラックスーツ。ビジネススーツよりも濃く深い黒色が特徴の上質なウール生地のものです。ジャケットはシングルでもダブルでもOKですが、パンツの裾はシングルが基本

少しカジュアルな結婚式であれば、ダークブルーやチャコールグレーなどを選び、フォーマル感を出すためにベストを重ね着れば、出しゃばらない程度のオシャレな雰囲気を醸し出せるでしょう。

一方、女性客については、なるべく袖があり膝が隠れる程度のワンピースタイプが一般的。靴はカジュアル過ぎないよう、細いヒールのものが好ましく、爪先やかかとが出ていないシンプルなパンプスが代表格です。

素足は『気をつかっていない』というイメージからフォーマルの場では避けたいので、ストッキングが必須。アクセサリーは目立ちすぎるものはNGで、さり気ないコサージュやパールが◎。また、披露宴中にバッグは自分の背中と椅子の背もたれの間に置くのがマナーですので、比較的薄いものにしておきましょう。

招待状に「平服でお越しください」と書かれることがありますが、普段着でOKということではなく、フォーマルすぎなくて良い…という意味ですので、あくまでマナーの範疇で個性を出しながら、結婚式を楽しんでください♪

花嫁の白とはカブらないように!

今月のまとめ

マナーの本質は、主役は自分ではないという認識と、新郎新婦の幸せな未来を祈るための気づかいです!