人間関係を円滑に進めるために欠かせないコミュニケーション力。特に言葉の使い方については、上手に伝わるポイントを知っていれば、さまざまな場面で役立ちます!
意欲が薄い人のやる気を起こさせる言葉

部下に意欲が感じられないと、職場の雰囲気にも悪影響を与えます。だからといって「頑張りなさい」だけでは、具体性に欠けるだけでなく、「上辺だけしか見ていない」と反発を抱く人もいるでしょう。理由を探れば、ひょっとすると能力や貢献が認められず、将来に不安を抱いているのかもしれません。やるべきことは相手の努力や成果を適切に評価し「これは自分のためのもの」と分かるポジテイブな言葉を的確に伝えること。短い言葉ほどストレートに心に届き、嬉しい変化が訪れるはずです。
良い例・悪い例
「やる気はあるの?頑張らないと置いていかれるよ」
パワハラと受け取られても仕方がない「決めつけ言葉」です。やる気が表に出る人ばかりではありませんし、そう感じられる原因が上司にある可能性もあります。
意欲を高めようという思惑であってもNGワード。見下した感は否めないので、絶対に口にしてはいけないフレーズです。
「頑張っているね。〇〇が特にいいよ」
人は日頃の努力を認めてもらえたと感じれば、「努力を続けよう」という気持ちになるもの。
この言葉は、成果に至るまでのプロセスも認めるものですから、結果が見えにくい仕事をしている人や、まだ現状に納得していない人に対しても効果があります。
「〇〇が特にいいよ」と具体的に示すことで、「しっかり自分を見てくれている」と自信が生まれるため、モチベーションアップにもつながるでしょう
「頑張っているね。得意な〇〇を活かして△△を やってみない? 私がしっかりフォローするから」
部下の得意分野を的確に褒めたうえで、「私がしっかりフォローするから」というフレーズを使えば安心感を与え、一気に意欲が湧くでしょう。
この声掛けは無茶ぶりではなく、同じ目標に向かい一緒に進んでいく“姿勢”を見せることになり、部下は心に余裕が生まれ、仕事の成果にもつながります。

監修:臼井由妃
著述家・講演家・起業コンサルタント。「マネーの虎」への出演をはじめメディアへの出演も多数。コミュニケーションや話し方をテーマにした著書も豊富で、宅地取引士や行政書士などの資格も保有。