ZEN CLUB

2025年 01 月号 Number. 573

コミュニケーションをグッと円滑に!

伝わる言葉の活用術

人間関係を円滑に進めるために欠かせないコミュニケーション力。特に言葉の使い方については、上手に伝わるポイントを知っていれば、さまざまな場面で役立ちます!

約束の時間を守らない人へ掛ける言葉

会社でのルール、人づきあいのルール、社会のルールなど、私たちの暮らしはさまざまな約束事で成り立っています。

たとえば「約束の時間を守ってください」と伝えても、どうしても守らない人がいたならば、あなたはどうしますか?

怒りに任せて言葉を浴びせたなら、相手は不機嫌になって頑なに『決めたことを守らない』可能性もあります。

そんな事態を防ぐためには、冷静になって相手の立場を尊重。

言われて不快になる言葉は使わないを念頭に言葉を選べば、きっと心に響くはずです。

良い例・悪い例

bad 「みんなが守れることができないなんて、 あなたには常識がないの?!」

これは注意ではなく「人格否定」ともいえる発言です。「みんな」という言い回しも曖昧なうえに、人と比べて優劣をつけているのが明らか。

このような悪意に満ちた言い方では、相手を頑固にさせるだけです。

「次回は必ず守るようにしてください。 分かりましたね?」

優しく諭しているように聞こえる言葉ですが、「分かりましたね?」という言葉を、脅しのように受け取る人もいるでしょう。

それに約束の時間を守らない人は繰り返す傾向にありますから、真の解決策にはなっていません。

「事情があるのならば教えてほしい。 約束の時間を守れるように、 一緒に考え解決しましょう」

約束の時間にわざと遅れる人などいません。スケジューリングが苦手だったり、体調不良で出発が遅れるなど、相手にも事情があるはずです。

それを理解した言葉で心を開き、一緒に解決する姿勢を示せば、改善は目の前です。

監修:臼井由妃

監修:臼井由妃

著述家・講演家・起業コンサルタント。「マネーの虎」への出演をはじめメディアへの出演も多数。コミュニケーションや話し方をテーマにした著書も豊富で、宅地取引士や行政書士などの資格も保有。