ZEN CLUB

2026年 03 月号 Number. 587

見て!触れて!「ものづくり」を考える大人の技術探訪

世界とつながるしくみを体感できる

KDDIパラボラ館
KDDI PARABOLA PA VILION

山口市の「KDDIパラボラ館」は、日本の国際通信を支える舞台裏を公開している施設です。

普段意識することがない「世界とつながるしくみ」を多彩な展示で体感し、宇宙や海を越えて広がるネットワークの壮大さを、楽しく学べます。

巨大なアンテナ群は圧巻!
暮らしを支える通信技術を
衛星通信の役割から学ぶ

私たちの日常を支える通信技術。なかでも、アンテナさえあればどこでも通信ができる「衛星通信」は、災害対策や通信エリア拡大の切り札として、大きな注目を浴びています。

KDDIパラボラ館がある山口衛星通信所には、大小あわせて約20基ものパラボラアンテナが並び、日本の国際通信を支えています。館内では、通信に関わる技術のしくみや通信の歴史を分かりやすく紹介。

空を仰ぐさまざまなパラボラアンテナを間近に感じながら、ネットワークの重要性を実感できる学びの拠点です。

ここ見てポイント1

台風 山々に囲まれた立地 自然災害が少ないエリアや好立地だったことも衛星地球局が作られた理由の1つ

なぜ山口県に衛星 地球局?知られざる 「理想的条件」

山口県に地球局が置かれたのには、理由があります。

第一に地震や台風などの自然災害が少ないこと。第二に周囲の山々が余計な電波を遮ってくれること。

そして、太平洋上とインド洋上の両衛星をカバーできる位置だったことから選ばれました。

ここ見てポイント2

先端が開いて通信衛星を放出 ◀通信衛星を宇宙に運ぶアリアンロケットの模型。1/5サイズの衛星模型。機体には複数のパラボラアンテナが!

宇宙に送る衛星の 進化でアンテナが 小さくなった!?

かつてはロケットの制約で衛星が小さく電波も弱かったため、地上には巨大なアンテナが必要でした。

その後、技術進化で強力な大型衛星を運べるようになると、地上のアンテナは逆に小型化が進んでいったのです。

ここ見てポイント3

重さのある中継器は、おもりの役割も果たす プラスチック(白い部分)鋼鉄線(黒い部分) 髪の毛ほどの細さの光ケーブル 二重外装光海底ケーブル(浅い海底用)

海の底で世界をつなぐ! 水深で姿を変える 「海底ケーブル」!

国際通信には欠かせない海底ケーブル。

50~100kmごとにある中継器で信号を増幅させます。

水深が浅い海底では、漁業の網や船の錨などから守るために外装で補強されていますが、深い海底では外装のないものが使われています。

ここ見てポイント4

人間と比べると、こんなにも大きい!
めったに見られないパラボラアンテナの裏側

直径34m!宇宙を覗く 国内最大級のアンテナ!

施設内には、直径34mを誇る国内最大級のアンテナが鎮座しています。

現在は電波望遠鏡として活躍中。宇宙の彼方から届く微弱な電波を捉えるため、この巨大な姿が必要なのです。

山口衛星通信所 所長
田中 佳和さん

当館は、通信とロケット技術が共に歩んできた歴史を広く知ってもらいたい、という想いで開設されました。

1979年から稼働し続ける巨大アンテナの存在感を通して、現代まで受け継がれる通信の力強さを感じていただければ幸いです。

DATA

  • 山口県山口市仁保中郷123 KDDI 山口衛星通信所
  • 開館時間/ 9:30~16:30(入館は16:15まで)
  • 休館日/ 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/3)
  • 入館料/ 無料
  • https://www.kddi.com/parabola/