ZEN CLUB

2026年 07 月号 Number. 591

<ZENグループの今>プロジェクトing

静岡県静岡市 静岡県伊豆の国市

遊休スペースを劇的に活用したリノベーションプロジェクト

伊豆長岡温泉「八の坊」露天風呂付客室の新設

浴槽に浸かった時に庭の広がりを感じやすいよう、配置の向きにもこだわっています。
ワンちゃんと一緒に過ごせるユニバーサルデザインのお宿というコンセプトはもちろん同じ。今回の111号室は、八の坊で最大の163㎡という広さもポイントです。
庭園には唯一のドッグランが設けてあり、露天風呂からも愛犬の元気な姿を愛でることができます。

昨年5月号にて、自社発行の冊子「ワンニャホー!」をきっかけに行った「伊豆長岡温泉八の坊(以下、八の坊)」客室リニューアルを取り上げた大成ビルド。

その縁は続き、今年の1月に新たな特別室「111号室」を誕生させました。

西側1階という不利な空間にも関わらず、逆転の発想で付加価値をプラスした経緯について、前回同様、八の坊の望月さんと大成ビルドの松下さん、佐藤さんにお話をうかがいました。

伊豆長岡温泉八の坊

静岡県伊豆の国市長岡1056-1

2021年に「愛犬と寛ぐ大人の隠れ宿」としてリニューアルして以来、きめ細かなワンちゃんへの配慮が人気を呼び、高いリピーター率を誇ります。大成ビルドとしては2部屋の施工に携わっており、水面下でもその他のプロジェクトが着々と進行中。

DATA

  • 工事名/111号室新設工事
  • 発注者/株式会社小松屋
  • 監理者/大成ビルド株式会社
  • 施 工/大成ビルド株式会社
大成ビルド 建設部長 松下 武史 Takeshi Matsushita 伊豆長岡温泉 八の坊 五代目 望月 敬太さん Keita Mochizuki 大成ビルド 静岡営業所 佐藤 美希 Miki Sato

リピーターの声も拾いながら挑戦し続ける部屋づくり

―特別室を設けようとしたきっかけを教えてください。

望月:元々宴会場だった遊休空間を収益化したかったことと、お客様の中で露天風呂付き客室を要望される方が非常に多かったことから、これは作るべきだと思ったのが始まりです。

松下:社長の意向としては、7階建てにも関わらず1階のロビー横に客室を設けることで、景観をどのように工夫して特別感を与えるのかが重要なポイントでした。

望月:社内では賛否両論あり、3部屋に分けてドミトリールームのようにする案も浮上しましたが、稼働を稼ぐためだけの造りは私自身も楽しくないんです。お客様ファーストの思いを大成ビルドさんはしっかり汲んでくださり、松下さんにも納得のいく設計をしていただきました。私が横からず~っと口を挟み続けて、やりにくかったと思いますが(笑)。

限られた空間だからこそ散りばめられた多彩なアイデア

―工事について、振り返るといかがですか?

松下:一番大変だったのは工程管理。昨年10月後半から本格的にスタートしたのですが、補助金申請の兼ね合いで1月末には完成させておかなければなりませんでした。庭と室内の工事は同時に出来ないため、ほぼ二ヶ月間毎日通い続け、少しでもムダな時間が出ないようにひたすら指示を出していました。

佐藤:特に望月社長がこだわっていたのは、露天風呂ですよね。

望月:最初は巨石をくり抜きたかったのですが、コストも時間も厳しいという話から、左官仕上げで絶妙な丸みや石の風合いにとことんこだわりました。

佐藤:八の坊さんでは初めてのお庭ですので、石の配置なども入念に打ち合わせていたのを思い出します。

グランドアートウォールに映える、揺れる竹のシルエットによって特別感が倍増。葉の動きとライトの当て方を緻密に計算した賜物。

松下:アルコーブを長くしたことが一つ目の遮音。さらに、同階の音や上階の音が気にならないよう、集合住宅でも行っている施工法を採用し、プラスαとして防音シートもしっかり入れています。

また、北面の通りに面していることから目線対策も必須でしたので、限られた時間で高さとコストをクリアできるグランドアートウォールを採用。

軽量で耐久性に優れ、自由なデザインも可能ですので、水面の揺らぎや竹の葉の動きなど、光と影の演出との相性も抜群でした。広大な景観はなくても、それ以上の付加価値を付けられたと自負しています。

アクリルパネルが厚くなり過ぎると明かりが暗くなりやすいため、最後まで“光の色”を模索したという横長のルームライト。
外部からの視線をしっかり遮るとともに、浴槽からも周囲の建物の気配を感じないように設けたパーゴラ。

ワンちゃんも同じように特別感を味わえるお宿へ

―今後の目標をお聞かせください。

望月:最初は巨石をくり抜きたかったのですが、コストも時間も厳しいという話から、左官仕上げで絶妙な丸みや石の風合いにとことんこだわりました。

佐藤:八の坊さんでは初めてのお庭ですので、石の配置なども入念に打ち合わせていたのを思い出します。

これからも進化し続けるワンちゃんとの共生

―八の坊さんとしての今後の展望を教えてください。

望月:私はDLTV(ドッグライフタイムバリュー)を推進しており、ワンちゃんも生まれたてや1歳、2歳など年齢に応じて、泊まる部屋を変える楽しみを与えたいと思っています。

そのためにも、通常客室と特別室の違いを今後も明確に打ち立てていくのが目標です。

佐藤::八の坊さんは明るくて活気があり、来るたびにパワーをもらえます。利用されるお客様の満足度を高めるのはもちろんですが、八の坊さんのスタッフ全員に喜んでいただけるよう、ぷちリニューアルを重ねて、お宿の価値を高めていきたいです。

八の坊さんより一言

今後もリピーターのお客様に喜んでいただけるよう、大成ビルドさんと客室のリニューアルを積極的に行っていきます!

工事で信頼を築くことで「人と人」とのお付き合いを深めていきたい